Jをめぐる冒険BACK NUMBER
FC東京と東慶悟、改めて意志共有。
「今年は絶対トップを獲ろうぜ」
posted2020/07/08 07:00
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Atsushi Iio
――7月4日のリーグ再開初戦となったアウェーの柏レイソル戦に1-0で勝利し、次は久しぶりの味の素スタジアムでの試合になります。対戦相手は川崎フロンターレ、多摩川クラシコですね。
「多摩川クラシコはいつも、両チームのファン・サポーターの方々が素晴らしい雰囲気を作ってくれるので、リモートマッチになるのが残念ですけれど、熱い試合になると思います。川崎は近年、王者の風格を感じますし、活きのいい大卒ルーキーが加わって戦力がアップしたと聞きましたが、しっかり勝って勢いに乗りたいですね」
――川崎は3年連続でタイトルを獲得して、雰囲気が出てきたと感じますか?
「感じますね。特に昨年の味スタでの試合(19節/0-3)はすごく感じました。僕らのホームゲームでしたけど、川崎がかなりガンガン来て、後手を踏んでしまった。彼らは首位の僕らを食ってやるという気持ちがすごく出ていたし、差を感じました。その差が何かっていうと、タイトルを獲ったことで身についた自信だと思うんです。だから、僕らもタイトルを獲らないといけない」
中断期間に味わった“引退後”の心境。
――ようやくJリーグが再開しましたが、改めて4カ月間の中断期間は、東選手にとってどんな時間でした?
「小学1年生から29歳までずっとボールを蹴ってきたので、サッカーができないというのは、思っていた以上のストレスでしたね。自宅でトレーニングをしたり、マスクをつけて外を走ったりしましたけれど、充実感は得られなかった。だから、久しぶりに小平でみんなとボールを蹴ったときは感慨深かったです。サッカー選手はサッカーをしてこそ存在価値があると。それを改めて感じさせてもらえましたね。
あと、STAY HOME期間に家にいるときに思ったのは、『現役を引退したら、こんな感じなのかな』って。張り合いがないというか。引退した方々からよく『現役が一番いいよ』っていう話を聞いたりするんですけれど、こういうことなのかと」
――現役中に、引退後の心境を味わえた?
「そうですね(笑)。だから、身体が動くうちは、少しでも長く現役を続けたいなって改めて思いました」