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藤井聡太七段、王位戦勝利!勝ち将棋、鬼のごとし。
日々増す「強さ」。7月9日に初タイトルなるか。 

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NumberWeb編集部

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photograph by日本将棋連盟

posted2020/07/02 20:00

藤井聡太七段、王位戦勝利!勝ち将棋、鬼のごとし。日々増す「強さ」。7月9日に初タイトルなるか。<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

王位戦第1局も勝利した藤井聡太七段(写真は棋聖戦第2局)

 7月1日、第61期王位戦(新聞三社連合主催)七番勝負第1局は、先手の藤井聡太七段(17)が木村一基王位(47)に先勝した。

 前日に木村王位が54手目で封じ、この日朝に対局再開。立合の谷川浩司九段が封じ手の封筒を開封し、2九角成が示された。

 終盤に入り藤井七段がそのまま押し切るかという展開の中で「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ木村王位が78手目の3一桂など、粘り強い受けを繰り出した。しかし藤井七段は一歩間違えば奈落の底に落ちるような木村王位の守備網をかいくぐり、最終盤も鋭く相手玉に迫って、95手までで木村王位を投了に追い込んだ。

 藤井七段は39手目以降は守備の手を一切指さず、攻め倒した。最後は61手目に打ち込んだ5三銀までが寄せに働き、将棋界の格言「勝ち将棋、鬼のごとし」を地で行くような勝ち方だった。

 この日も30歳年上の木村王位相手に力強い差し回しを見せた藤井七段。

 2018年の朝日杯将棋オープン戦で佐藤天彦九段、羽生善治九段、広瀬章人八段を立て続けに破って優勝した際には、中村太地七段が「NumberWeb」の取材に対して「藤井さんがよく言っている『目標は強くなること』をそのまま出しましたよね」と語っていたが、2年の時を経て挑むタイトル戦の中で、その「強さ」は日ごとに増している印象だ。

 藤井聡太七段は現在、渡辺明棋聖(棋王、王将=36)との棋聖戦五番勝負でも挑戦者となっており、9日に行われる第3局に勝てば初タイトル獲得となる。また王位戦第2局は13・14日に北海道・札幌で開催される予定。

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