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小林浩美、宮里藍らの長所を全て持つ、
渋野日向子の本当の課題とは?
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byKyodo News
posted2020/06/29 11:50
肉体強化の成果が見える現在の渋野日向子のスタイル。パターもまた、新しいものに変えたのだが……。
「きれいなゴルフじゃなくても」「自分らしければ」
「オフにやってきたことがすべて意味のないことなのかなと思うほどの内容だった。練習でできても試合でできなければ意味がない」
これは、あちらこちらで頻繁に耳にする大勢の選手たちの自虐的な常套句だ。「規格外」の渋野の口から、そんなフレーズが出たことは意外であり、だからこそ心配になる。
型にはまろうとしてはいないだろうか。求めすぎてはいないだろうか。
かつて小林は「きれいなゴルフじゃなくてもいい」と悟った。かつて宮里は「自分らしければいい」と悟った。先人たちが悟ったものは、渋野にとっても貴重な教えとなるのではないだろうか。
その教えを謙虚に反芻し、ポーズボタンを上手に解除することができたなら、そこから先の渋野こそが、先人たちを本当の意味で上回る「世界のシブコ」になるのではないか。
私は、そう思っている。