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DeNA濱口遥大の変化と大事な幹。
今永昇太と並ぶ先発ローテの軸に。
posted2020/06/08 11:30
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Asami Enomoto
もうひとり先発の軸が必要だ。
「1年間ローテーションを守り切ること。僕に与えられた仕事は結局、そこだと思うので、務めを果たしてチームの勝利に貢献したい」
濱口遥大は神妙な面持ちでそう語った。
22年ぶりのリーグ優勝を目指す横浜DeNAベイスターズであるが、やはり重要なのは先発陣であることは間違いない。開幕投手でありエースの今永昇太を筆頭に、DeNAには能力の高い若い投手が豊富なイメージがあるが、先発ローテーションを見れば決して楽観視できるものではない。
投手陣のまとめ役である石田健大は、チーム状況によって先発だけではなく中継ぎにまわる可能性もあり、また、2年目の上茶谷大河や実力を開花させつつある平良拳太郎、櫻井周斗、ルーキーの坂本裕哉、新外国人のマイケル・ピープルズ、ベテランの井納翔一などがローテ候補に名を連ねるが、絶対的な安定感があるとは言い難い。
昨季、濱口が味わった悔しい思い。
そこでクローズアップしたいのが4年目の濱口だ。2017年のルーキーイヤーに2桁勝利をマークした“左のブレイブハート”。濱口が今永に並ぶ先発陣の軸として機能することができれば、チームにとって極めて大きな存在となるはずだ。
「自覚をもってしっかりとピッチングをしていきたいですね。昨シーズンは悔しい思いをしていますし、大事な試合を任されて勝てるピッチャーにならなくては」
昨年は苦しいシーズンだった。序盤に2完封と活躍を見せたが、その後、股関節などの痛みもあり登録抹消を繰り返した。結局、昨季は17試合に登板し、82回1/3の投球回数にとどまった。これはプロになってワーストの数字であり、とくに優勝へ向けた勝負どころとなった9月は登板機会がなく、奮闘するチームを遠くから見守るしかなかった。