欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
移籍金ゼロでシルバ&ペドロ獲得可!
J参戦ならぜひイニエスタと……。
posted2020/05/18 20:00
text by
吉田治良Jiro Yoshida
photograph by
Getty Images
サッカー選手にとって「30歳」という年齢は、ひとつの節目ではあっても、決して限界を示す数字ではない。30歳を過ぎると、十把一絡げに「ベテラン」の枠に押し込めてしまうのは、われわれメディアの悪い癖だ。
とりわけトレーニングメソッドやコンディショニング理論が確立され、選手寿命が格段に延びた現代では、30歳など働き盛りに足を踏み入れた年齢に過ぎない。
事実、リオネル・メッシ(32歳)、クリスティアーノ・ロナウド(35歳)、ロベルト・レバンドフスキ(31歳)、セルヒオ・ラモス(34歳)など、ヨーロッパのサッカーシーンでは「オーバー30」の名手がまだまだ健在だ。
そして、6月30日で現所属クラブとの契約が満了する、いわゆるボスマンプレーヤーにも、この夏の移籍マーケットで人気銘柄になりそうな30代の実力者が少なくない。
エディンソン・カバーニ(33歳/パリSG)、チアゴ・シウバ(35歳/パリSG)、ウィリアン(31歳/チェルシー)、オリビエ・ジルー(33歳/チェルシー)、ペドロ・ロドリゲス(32歳/チェルシー)、ダビド・シルバ(34歳/マンチェスター・シティ)、ヤン・ベルトンゲン(33歳/トッテナム)、ドリエス・メルテンス(33歳/ナポリ)などは、ビッグクラブ間で争奪戦が繰り広げられてもおかしくない人材だろう。
コロナ禍で移籍市場も不透明だが。
もちろん、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今夏の移籍マーケットを予想するのは非常に難しくなっている。
オランダ・エールディビジに続いてフランスのリーグ・アンがシーズン打ち切りとなった一方で、ドイツ・ブンデスリーガは5月16日に再開。スペインのラ・リーガ、イングランドのプレミアリーグも6月の再開に向けて動き出すなど各国の足並みはバラバラで、2019-20シーズンの“本当の終幕”が見えないからだ。
ラウンド16の途中で中断されているチャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)も、今後のスケジュールは未定。すでにFIFAは、6月30日で切れる選手との契約期間を、実際のシーズン終了まで延長することを容認しているが、それに合わせて、例年7~8月に設定されている夏の移籍期間自体も変動するかもしれない。