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群雄割拠の桜花賞、人気の盲点探し。
面白い存在はディープ産駒の……。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/04/10 07:30
クイーンCを勝利したミヤマザクラ。同じ1600mの桜花賞でも再びの好走となるか。
軽視禁物のチューリップ賞1、2着馬。
そしてそのチューリップ賞で1、2着だったのがマルターズディオサ(美浦・手塚貴久厩舎)とクラヴァシュドール(栗東・中内田充正厩舎)。前者は阪神ジュベナイルFでも2着に好走するなどここまで5戦3勝2着2回。前走後は栗東トレセンに入り調整が積まれている。
これは同厩舎で桜花賞を優勝したアユサンと同じ行程。同僚のインターミッション(アネモネS1着)ともども軽視は禁物だ。
後者のクラヴァシュドールは阪神ジュベナイルFが3着。成長力のあるハーツクライ産駒だし、前々走や前走の対戦比較から人気の盲点になりそうでもあり、軽く見ていると痛い目にあうかもしれない。
個人的に気になるミヤマザクラ。
また、別路線ではシンザン記念(GIII)勝ちのサンクテュエール(美浦・藤沢和雄厩舎)やエルフィンS1着のデアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)らも底を見せていないが、個人的に気になるのはクイーンC(GIII)の勝者ミヤマザクラ(栗東・藤原英昭厩舎)だ。阪神競馬場を経験していない点とクイーンC以来という臨戦過程は気になるが、そのクイーンCの強さは目を引くものがあった。
東京のマイルの重賞で、早目に先頭から押し切れるのは相当の能力がないと出来ない芸当だと思う。2000メートル戦で良績を残しているスタミナは、マイルのGIで生きるだろうし、何と言っても桜花賞と相性の良いディープインパクト産駒という点も心強い。秘かに面白い1頭だと思っている。
新型コロナウイルスの騒動で無観客競馬となるのは残念だが、全国のテレビ桟敷で大きな歓声が上がるようなゴール前となって欲しい。
そして、こういうワクワクさせてくれる競馬がどんな形でも継続して開催出来るよう、願っているし、協力出来る事はしていかなければいけないと思っている。