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CS中止ならシーズン143試合は可能。
プロ野球開幕は4月3日か10日までに。
 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2020/03/10 12:00

CS中止ならシーズン143試合は可能。プロ野球開幕は4月3日か10日までに。<Number Web> photograph by KYODO

オープン戦は無観客で行われている(写真は東京ドームでの巨人対ヤクルト)が、球団経営を考えると公式戦まで無観客開催は難しい。

経済的な影響の拡大を懸念する声。

 2月24日の夜に政府の専門家会議が「これから1、2週間が急速な拡大か収束かの瀬戸際」という見解を発表し、安倍晋三首相がこれ以上の拡大を防ぐためにスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請した。

 あれからすでにその「2週間」は経過したが、感染が終息の方向に向かっている気配はないし、逆に広がりつつあるようにも思える。

 4月のその時期になっても状況が変わらなければ、公式戦スタートには様々な意見が飛び交うかもしれない。

 ただ、その一方で経済的な影響の拡大を懸念する声が広がっているのも事実だ。そうした複雑な背景を踏まえつつ、いまプロ野球とJリーグが問われているのはどういう形でやれることをやり、やれないことはやらないかという決断のはずなのである。

 NPBが行ったオープン戦の無観客試合での実施から3.20開幕の延期という決断は正しかったはずだ。予定の開幕を延期して4月3日か10日の開幕を目指すという方針も間違いではない。

 そしていまできることは、その目標に向かって12球団が感染拡大に対する策を全力で準備することしかないはずだ。

 感染拡大は止まる気配もなく現実は厳しいし、危機的状況である。だからこそ今後の爆発的な感染拡大がない限り、しっかりと準備をして開幕にGOサインを出す決断を、あえて支持したい。

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日本野球機構
斎藤惇

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