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大迫傑vs.設楽悠太、東京マラソン。
2時間4分台、日本記録更新で五輪へ?
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byTakuya Sugiyama
posted2020/02/23 19:00
MGCのスタートラインに立つ大迫傑(右)と設楽悠太(中央)。多くの選手がピンク色のナイキの厚底シューズを着用していた。
厚底シューズの新製品が登場か。
変化も志してきた。
MGCでは、ナイキのシューズを履く設楽、大迫らに対し、井上はアシックスのシューズで出場したが、その後、ナイキに変えたのである。
今年元日のニューイヤー駅伝は、最も距離が長い4区を走り、設楽が持っていた区間記録を22秒更新し、17人抜きを演じた。大会までの調整などに加え、シューズが寄与した可能性も十分考えられる。
東京マラソンに彼ら有力選手が集ったのは、アップダウンの少ない、好記録が出やすいコースということがある。
それに加え、シューズ、という点にも、好記録が期待される要因がある。
ナイキはアメリカの時間で2月5日に新製品「エアズームアルファフライネクスト%」を2月29日から発売すると発表したが、同製品は、トップクラスの選手にはすでに渡されている。
従来のシューズを履くのか、新製品でチャレンジするのか、選手個々の判断によるが、そこからも、記録が期待される雰囲気が生まれている。
海外からの招待選手の中には、2時間2分48秒の自己記録を持つビルハヌ・レゲセ(エチオピア)をはじめ2時間5分を切る自己記録を持つ選手が8人いる。それも記録の後押しになるかもしれない。
おそらくは積極的に動く設楽に対し、状況判断に優れる大迫、あるいは井上らがどう走るのか。
時間と順位という2つを巡るレースは間近に迫っている。