酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
水島新司、佐々木信也、名実況アナ。
ぜひ「野球文化人」にも殿堂を!
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKazuya Akita/AFLO
posted2020/01/20 11:30
『ドカベン』に『あぶさん』……水島新司先生の野球漫画をむさぼるように読み、野球好きになった人も多いだろう。(2007年6月撮影)
MLBにある「野球放送の殿堂」。
MLBでは、1978年からMLBの放送でファンを沸かせたアナウンサーや解説者を表彰する「フォード・C・フリック賞」を設けている。
「野球放送の殿堂」と言われるこの賞は、ドジャースの名物アナウンサーとして野茂英雄のノーヒットノーランなどの中継も行ったビン・スカリーや、「セブンス・イニング・ストレッチ」を始めたハリー・ケリーなど、野球を「ナショナルパスタイム」にすることに貢献した偉大な放送人たちが名前を連ねている。
「フォード・C・フリック賞」は、「野球殿堂」ではないが、野球の歴史に外側から貢献した人の功績を、野球人同様に顕彰しているのだ。
「野球殿堂入り」が難しいのであれば、野球ファン有志が集って「野球文化の殿堂」を設けてはどうか。そして毎年殿堂入りの時期に「ファンが選ぶ野球文化人」の投票をすればいいと思う。
水島、佐々木の両氏はご健在である。できれば、ご本人がお元気なうちに、ぜひこういう賞が贈られてほしい。