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村田諒太のボクシングが完成した。
5RKOで初防衛、視線は本当の頂点へ。 

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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photograph byHiroaki Yamaguchi

posted2019/12/24 11:50

村田諒太のボクシングが完成した。5RKOで初防衛、視線は本当の頂点へ。<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

被弾もあったが、常に圧力をかけていたのは村田諒太だった。もう1つ上のレベルで戦えることを、彼は証明した。

最大のターゲットはアルバレス。

 村田を帝拳プロモーションと共同プロモートするトップランクのCEO、ボブ・アラム氏は横浜アリーナの控え室で次のように話した。

「オリンピックの前にカネロ・アルバレス、トリプルG(ゴロフキン)を日本に招へいし、村田と戦うというビッグマッチを東京ドームで開催できたらいいと思っている。できればオリンピック前に1試合、後に1試合やれたらと思っている」

 アラム氏、村田と同席したカネロ擁するゴールデンボーイプロモーションズのロベルト・ディアス氏も「カネロがぜひ日本で試合をしてみたいと言っている。対戦相手となれば日本のスターである村田。年明けから本格的な交渉に入りたい」とアラム氏の言葉を裏付けた。

金メダル、世界王者、次は。

 ディアス氏が来日していることからも分かるように、村田の第1ターゲットはカネロということになるだろう。カネロは2018年10月、DAZNと11試合で3億6500万ドル(約400億円強)と言われる大型契約を発表。いまやボクシング界ナンバーワンの大スターだ。

 2018年9月、初戦でドローに終わったゴロフキンとの“頂上対決”に勝利したあとは、ミドル級王座を保持しながらS・ミドル級、L・ヘビー級に進出してベルトを獲得した。現在はより世界的に知られる大スター選手を目指し、ワールドツアーを企画していると言われる。その一環が日本、東京ドームということだろう。

 村田は前回のブラント戦、今回のバトラー戦に快勝し、このクラスの選手、つまりはトップ・オブ・トップのワンランク下の選手より確実に実力があることを証明した。

 オリンピックで金メダルを獲得し、プロでも世界チャンピオンになった村田にとって、残るはトップ・オブ・トップとの戦いしかない。世界的に層が厚いミドル級の本当のトップとは、日本人選手がいまだ足を踏み入れたことのない世界だ。村田本人だけでなく、多くのファンがこの試合の実現に熱い期待を寄せることだろう。

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