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“令和初の名球会”は坂本か藤川か。
石川雅規が40歳で挑む、あと29勝。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2019/11/25 11:15

“令和初の名球会”は坂本か藤川か。石川雅規が40歳で挑む、あと29勝。<Number Web> photograph by Kyodo News

ヤクルト左のエースとして長きにわたってローテーションを守る石川雅規。残り29勝となった200勝の偉業に到達できるか。

石川、内海、涌井、和田は何勝?

<勝利数:200勝 過去NPB単独で24人 日米通算で2人>

石川雅規(ヤ)171勝
今季8勝/あと29勝

内海哲也(西)133勝
今季0勝/あと67勝

涌井秀章(ロ)133勝
今季3勝/あと67勝

和田毅(ソ)130勝
今季4勝/あと70勝

金子弌大(日)128勝
今季8勝/あと72勝

石川の試合を作る技と制球力の高さ。

 筆者は以前、このコラムで「200勝投手は絶滅危惧種」と書いたが、今季の石川の復活ぶりを見て「ひょっとすると」と思い直した。

 石川は松坂世代より1学年上。来年1月には40歳になるが、今季は3年ぶりに8勝を挙げた。図抜けた投球というわけではないが、試合を作る技は「名人芸」だ。身長167cmと今の野球界では最も背が低いひとりだが、実績は大投手である。

 筆者は浦添の春季キャンプで、石川のピッチングを何度か見た。昼下がりにTシャツ短パンの軽装でブルペンに入り、捕手を座らせて投げ込んでいたが、速球、スライダー、ツーシームと様々な球種をずばっと投げ込む姿にはほれぼれした。何よりブルペン捕手のミットがほとんど動かなかったのだ。

 さすがに来季の達成は厳しく、順調にいってもあと2~3年はかかるだろう。

 しかし、今世紀に入ってNPB単独で200勝した工藤公康は41歳3カ月、山本昌は42歳11カ月で大台突破している。石川にも可能性がないわけではないし、工藤、山本ともに石川と同じ左腕でもある。まずは2020年のシーズンが大事だ。大いに注目したい。

【次ページ】 250セーブが狙える守護神たち。

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