最多球団は巨人、最少は新しいあの球団。

　ではチーム別のノーヒットノーラン収支を見てみよう。現存球団＋近鉄。
＜〇ノーヒットノーランをした回数と●された回数　☆は完全試合＞

巨人
〇16回
沢村栄治（3回）、スタルヒン、中尾輝三（2回）、藤本英雄（2回うち1回は☆）、大友工、堀内恒夫、城之内邦雄、渡辺秀武、加藤初、槙原寛己☆、杉内俊哉、山口俊、※他に菅野智之がCSで記録
●8回
三輪八郎（阪神）、中山義朗（中日）、バッキー（阪神）、外木場義郎（広島）、近藤真一（中日）、ブロス（ヤクルト）、野口茂樹（中日）、川上憲伸（中日）

中日（名古屋）
〇12回
西沢道夫、石丸進一、杉下茂、大矢根博臣、中山義朗、近藤真一、野口茂樹、バンチ、川上憲伸、山本昌、山井大介、大野雄大
●12回
沢村栄治（巨人）、森弘太郎（阪急）、中尾輝三（巨人）、藤本英雄（巨人）、大脇照夫（国鉄）、金田正一（国鉄）☆、森滝義巳（国鉄）☆、藤本和宏（広島）、江夏豊（阪神）、川尻哲郎（阪神）、佐々岡真司（広島）、山口俊（巨人）

オリックス（阪急）
〇9回
石田光彦2回、浅野勝三郎、森弘太郎、天保義夫、戸田善紀、今井雄太郎☆、佐藤義則、西勇輝
●6回
西沢道夫（名古屋）、林義一（大映）、井上善夫（西鉄）、若生忠男（西鉄）、成田文男（ロッテ）、渡辺久信（西武）

阪神
〇9回
三輪八郎、呉昌征、梶岡忠義、真田重男、バッキ―、江夏豊、湯舟敏郎、川尻哲郎、井川慶
●11回
沢村栄治（巨人）2回、浅野勝三郎（阪急）、亀田忠（黒鷲）、真田重蔵（大陽）、金田正一（国鉄）、大矢根博臣（中日）、島田源太郎（大洋）☆、外木場義郎（広島）、山本昌（中日）、大野雄大（中日）

西武（西鉄）
〇9回
大津守、西村貞朗☆、井上善夫、田中勉☆、清俊彦、若生忠男、郭泰源、渡辺久信、岸孝之
●5回
高橋善正（東映）☆、鈴木啓示（近鉄）、八木沢荘六（ロッテ）☆、西崎幸広（日本ハム）、エルビラ（近鉄）

ヤクルト（国鉄）
〇8回
金田正一（2回うち1回は☆）、大脇照夫、宮地惟友☆、森滝義巳（☆）、ブロス、石井一久、ガトームソン
●2回
杉下茂（中日）、鬼頭洋（大洋）、※他にCSで菅野智之（巨人）

近鉄
〇7回
山下登、武智文雄☆、鈴木啓示（2回）、佐々木宏一郎☆、神部年男、エルビラ
●6回
大津守（西鉄）、清俊彦（西鉄）、高橋直樹（日拓）、田中幸雄（日本ハム）、柴田保光（日本ハム）、佐藤義則（オリックス）

広島
〇6回
外木場義郎（3回うち1回は☆）、藤本和宏、佐々岡真司、前田健太
●9回
真田重男（阪神）、宮地惟友（国鉄）☆、佐々木吉郎（大洋）☆、堀内恒夫（巨人）、渡辺秀武（巨人）、加藤初（巨人）、湯舟敏郎（阪神）、槙原寛己（巨人）☆、井川慶（阪神）

日本ハム（東映、日拓）
〇5回
高橋善正、高橋直樹、田中幸雄、柴田保光、西崎幸広
●3回
西村貞朗（西鉄）☆、鈴木啓示（近鉄）、郭泰源（西武）

大洋
〇3回（大洋時代だけ、横浜、DeNAとしては記録なし）
島田源太郎☆、佐々木吉郎☆、鬼頭洋
●6回
城之内邦雄（巨人）、外木場義郎（広島）☆、石井一久（ヤクルト）、バンチ（中日）、前田健太（広島）、山井大介（中日）

ロッテ
〇2回
成田文男、八木沢荘六☆
●2回
今井雄太郎（阪急）☆、岸孝之（西武）

ソフトバンク（南海）
〇2回
別所昭、千賀滉大
●7回
天保義夫（阪急）、梶岡忠義（阪神）、田中勉（西鉄）☆、佐々木宏一郎（近鉄）☆、神部年男（近鉄）、戸田善紀（阪急）、西勇輝（オリックス）

楽天
〇0回
●2回
ガトームソン（ヤクルト）、杉内俊哉（巨人）

　NPB史上最多勝の巨人は最多の16回記録し、喫したのは8回だけだが、2位の中日は今回の大野で12回記録しているものの同数の12回も喫している。

　ヤクルト（国鉄）は8回記録し、喫したのは2回だけだが、昨年、CS史上初のノーヒットノーランを巨人、菅野智之にやられている。

　ソフトバンク（南海）は、2回達成して7回喫するという「大幅赤字」だ。

　楽天は2005年の創設以来15シーズンで1度もノーヒットノーランを記録していないが、2回記録されている。いずれも交流戦だった。

　まあ、ノーヒットノーランから「チームの実力」を占うことは出来ないが、なぜか縁のある球団とそうでない球団があるのだ。こういうトリビアもまた一興だろう。