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膝の手術発表直前に会心の本塁打。
大谷翔平は「研究者」である。
posted2019/09/14 20:00
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Getty Images
奇しくも大谷翔平が左膝の手術を決めた日。
ロサンゼルス・エンゼルスのロッカールームでこんな話を聞くことが出来た。
彼は研究者である。
そう語るのはアナハイムエンゼルスで大谷翔平と同じく「二刀流」に挑戦しているジャレッド・ウォルシュ。メジャー1年目の26歳。アメリカ球界での注目度は高く、若手での年間最優秀選手に選出されている。
「大谷は無駄な時間が無いよね。空いた時間を見つけてはミラールームに行き、スイングを確認している。試合前も試合後も映像の確認を欠かさない。
データ表を見ながら分析する姿もよく見る。彼は野球を研究しているよ。そんな彼がいたから僕も二刀流を認めてもらえている」
二刀流に挑戦するウォルシュに同じ道を志しているプレーヤーとして大谷を参考にする部分は? と聞いたところ“研究”という言葉が何度も出てきた。
撮影をしながらの打撃練習。
試合前の打撃練習中。
9月に入って結果の出ない打席が続いていたということもあって打撃フォームを入念にチェックする大谷の姿があった。
「もう少し前から撮って下さい」「次は少し下がって撮って下さい」
撮影役の通訳・水原氏に対して打撃ゲージに入る度に撮影の位置を指示していた。
1球1球を丁寧に、そして確認しながらスイングを繰り返す大谷。左膝の痛みは感じさせなかった。