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余裕がないと得点は決め切れない?
日本サッカーに欲しい「遊び」。
posted2019/06/26 11:30
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph by
JFA/AFLO
日本もエクアドルも互いにミスをたくさん犯し、たくさんチャンスを外したのだから、コパ・アメリカでのグループリーグ敗退はもっともな結果だと思う。
しかし、勝てたのになあ……という思いもぬぐえない。
日本にとって、最大のチャンスは90分に訪れた。
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久保建英の絶妙なパスから前田大然が抜け出し、キーパーとの1対1を迎える。来た来た来た! 思わず前のめりになったが、シュートはキーパーに阻まれ、こぼれ球を狙った上田綺世のシュートもバーを大きく越えていった。
ああ、やっぱり……。
試合後の記者会見やミックスゾーンでは、「勝ち切れない」「決め切れない」といったいつもの言葉が並んだが、なぜこういうことになってしまうのか。
いちばんの理由は、日本の選手に余裕がないからだと思う。
「外せない、決めなきゃいけない」
試合後、前田はこの場面を次のように振り返った。
「しっかりとボールを蹴ることができなかったので、悔いが残ります。そういうところで、まだまだ実力がともなっていないと感じます」
しっかりとボールを蹴ることができなかったのは、技術的なことよりも精神的な理由が大きいのではないか。
絶好のチャンス、チームを救うヒーローになれるところで、「外せない」「決めなきゃいけない」とむしろ精神的に追いつめられてしまう。余裕があれば、あれほど正直なシュートにはならなかっただろう。
フィニッシュのところで上手くプレーできないのは、前田に限ったことではない。日本の多くの選手が抱える課題だ。