青山、森崎、そして城福監督。

　その理由を松本は広島の環境によるものだと答える。

「城福監督に変わってから、守備の面などはすごく意識づけられて変わってきたところ。攻撃の面でもいろいろと先輩方から学んだりしている。いい環境におかしてもらっているなと思います」

　広島で青山や森崎和幸といった日本代表を経験した選手たちとともにプレーしたことで見えた課題と収穫。そして城福監督に出会って、さらに意識が強くなった守備。

　そういったひとつひとつのことを吸収しながら、松本は右肩上がりの成長曲線を描いているのだ。

世代別代表でも決定的な仕事を。

　3月にはミャンマーの地で東京五輪1次予選（日本は開催国のため免除）を兼ねたAFC U-23選手権予選に出場。この大会では、さらなる進化を遂げるために「決定的な仕事をする」ことを自身のテーマに課していた。

「チームの役割的にやっぱりバランスをとる、リスク管理するなどはあるけど、その中でも一発で決定的な仕事をするというのが僕のテーマだと思う。最近の広島でのプレーを自分で見る限り、やっぱりそういうプレーがあまりない。そういうことをしていくのが大事かなと思う」

　積極的な縦パスや前線への飛び出しを見せる場面はあったが、結果として目に見える数字を残すことはできなかった。

　ただ、高校時代から本来は攻撃的アタッカーとして名が通っていた選手。「攻撃はやっぱり好き。欲を言えば点が取りたいですね」と言うように、その野心は代表でも決して忘れているわけではない。

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