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“ミス・パーフェクト”宮原知子。
世界選手権は自分との勝負になる!

posted2019/03/20 07:00

 
“ミス・パーフェクト”宮原知子。世界選手権は自分との勝負になる!<Number Web> photograph by Asami Enomoto

GPファイナル、全日本選手権と悔しい思いをした宮原。「自分が納得する演技」を世界選手権の舞台で披露する。

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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Asami Enomoto

 2014年から'17年まで全日本選手権4連覇。昨年の平昌五輪ではメダルまであと一歩の4位となり、世界選手権はこの4年で3度出場し、2度の表彰台へ。

 宮原知子はまぎれもなく日本女子のエースとして、フィギュアスケート界を牽引してきた。

 だが、今シーズンは、起伏の多い時間を過ごした。

 USインターナショナルクラシック、ジャパンオープンを経て出場したグランプリ(GP)シリーズ初戦スケートアメリカでは、ショートプログラム、フリーともにミスのない演技で優勝。自身のGP2戦目となるNHK杯ではフリーで細かなミスが出て2位となるが、4年連続でGPファイナル進出を決めた。

 しかし、GPファイナルではショート、フリーともにジャンプでミスが相次ぎ6位。全日本選手権ではショートで首位に立ったもののフリーで4位。総合では3位に終わり、5連覇はならなかった。

ジャンプとメンタル面の課題。

 宮原は「ミス・パーフェクト」と呼ばれることがあるように、ミスが少ない選手であることでも知られている。

 それとは裏腹に、会心の演技をする機会が少ないまま、今シーズンを過ごしてきた。

 1つには、長年の課題となってきたジャンプの回転不足がある。昨シーズンも平昌五輪前にも苦しんだが、今シーズンは回転不足をとられる機会が増えた。そこに結びつく要因なのか、メンタル面でも課題を抱えてきた。

 NHK杯を終えたあと、宮原自身はこう語っている。

「(ミスが出たのは)緊張かな、と思います。ショート、フリーの両方、いい演技をしたいと思って」

 フリーで失敗があった全日本選手権でも、このように自己分析した。

「もっとリラックスして、練習どおりにできればよかったです。どこかで勝ちたいという気持ちがあったかもしれません。最後に力が入ってしまったのかなと思います」

 その言葉からはより高みへ、という意思を感じさせる。それと同時に、外的環境からの影響があるのもまた事実だ。

 同門の後輩、紀平梨花の活躍である。

【次ページ】 意識せざるを得ない紀平梨花の存在。

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