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「風間監督に気づかせてもらった」
名古屋・ジョーの柔と剛のゴール論。
posted2019/02/22 11:45
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Kiichi Matsumoto
グッドシェイプのジョーが立っていた。
開幕前のキックオフカンファレンス。立ち居姿そのものが、意欲として伝わってくる。
「日本のサッカーは速いので、フィジカルの部分はしっかりと整えておかなければなりません。テクニックについては試合をこなしていけば成長できますが、フィジカルがつくれていないとシーズンが苦しくなってしまいますから」
心も体も準備完了とばかりに、大きな目を光らせた。
元セレソンで、2017年のブラジルリーグMVP&得点王で。
192cmから繰り出す「高さ」と「強さ」は元からある剛のイメージだった。
昨年のJリーグ得点王。
名古屋グランパス移籍1年目、気づけばゴール前でフリーになる(相手を外す)「うまさ」には、思わず“へぇー”ボタンを押したくなる柔のイメージが加わっていた。北斗の拳にたとえれば、ゴール前にラオウのジョーもいれば、トキのジョーもいた。
風間監督のもとでの新境地。
1年前の開幕前、風間八宏監督が感心しながら語っていたことを思い出す。
「真面目だし、吸収能力が高い。教えたことをすぐやろうとするし、すぐ自分のものにできる。コンディションはまだまだだけど、このままやっていけば、かなりうまくなるんじゃないか」
うまくなるかどうか、その資質をまず見ようとする風間目線。川崎フロンターレで個々のポテンシャルを伸ばしてきた指揮官の指導によって、ジョーは新境地を開くことになった。
昨年、風間監督から何を学んだのか?
そう尋ねると、彼は前のめりになって話を始めた。