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遺恨と火種があちこちに!? 後半戦の対決図式を読む。~ハミルトン接触事件はF1の勢力図をどう変えるか~
text by
今宮純Jun Imamiya
photograph byAFLO
posted2017/07/14 07:00
今季はフェアに戦ってきたハミルトン(左)とベッテル(右)だが荒れた第8戦でセーフティカー中に接触、舌戦に。
夏のヨーロッパ・ラウンドから戦いはいよいよ後半戦へ。コース上での熱戦の余波というか、今月3日にFIAがベッテルを召喚し、第8戦アゼルバイジャンGPでの「ハミルトン接触事件」の再審議を行った。結局さらなる罰則はなく、今後のレースに直接影響するようなペナルティは免れた。
とはいえ、公式に謝罪表明した首位ベッテルの心境は複雑だろう。ハミルトンへの新たな闘争心を秘めて戦うことになる。チームもサポート、現在5位のライコネンにエースのアシストを指示するはずだ。二人は前から単なるチームメイト関係以上に仲が良く、ライコネンは「チームにとって必要ならばやるべきことをやる」と公言。そのライコネンも第8戦スタート直後に「またボッタスに当てられた」と激怒した。だがペナルティはなく、フェラーリ側は判定に不満だ。個人的にはベッテル事件より遺恨を残したように思える。メルセデス対フェラーリが2人vs.2人のチーム“団体戦”にヒートアップする中で、熱い「アイスマン」ライコネンに注目だ。