クレーの王様の名に恥じないプレーを見せて、ラファエル・ナダルがモンテカルロで9度目の優勝を飾った。

　ツアー通算68勝目、マスターズ1000ではノバク・ジョコビッチと並ぶ28個目のタイトルとなった。ナダルは「今はただこの瞬間を楽しんでいる。苦しい時があっただけに感激もひとしおだ」と2年ぶりのマスターズ制覇を噛みしめた。

　昨年6月には世界ランクを10位に落とした。無尽蔵のスタミナに衰えが見られ、その守備的なテニスを時代遅れと見る向きもあった。スタイルを見直し、速い攻めも取り入れたが、自信を伴わないショットは安定性を欠き、取りこぼしも増えた。優勝インタビューでナダルは前年の苦闘を振り返っている。