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天才スイマー復活の第一歩。萩野公介が見せた成長。~スマートから脱皮して、必死さとともに~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byTakao Fujita
posted2015/12/09 06:00
「あとは上がっていくだけ」と語った萩野。来年に迫ったリオ五輪に向け、視界は良好だ。
6月末に右ひじを骨折し、今夏の世界水泳選手権(ロシア)を欠場したロンドン五輪銅メダリストの萩野公介(東洋大)が、リオデジャネイロ五輪での金メダル獲得へ向け、再出発レースで確かな足掛かりをつかんだ。
11月20~23日に行なわれた東京SC招待公認記録会で、6月14日の欧州GPモナコ大会以来、5カ月ぶりにレースに復帰。4日間で7種目の予選と決勝の計14レースを泳ぎ切り、6冠に輝いた。
マルチスイマーらしい復帰戦だった。初日に400mと100mの自由形を制して試運転を終えると、2日目には200m個人メドレーで1分59秒38をマーク。軽々と2分を切ってみせ、「小さくガッツポーズですね」と自画自賛した。