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先輩として、エースとして――。菅野智之が見せた「意地」。~サラブレッドだからこそ直面した難しい環境~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

posted2015/09/08 09:00

 中学時代、ジャイアンツの菅野智之は軟式野球をやっていた。だから高校に入って、同級生との技術の差に悩まされたと菅野が話していたことがある。

「高校(東海大相模)に入ったとき、軟式出身は僕だけで、最初、硬式出身者にはまったく追いつけませんでした。でも野球としては硬式よりも軟式の方がはるかに難しい。そういう野球を経験できたことは自分の財産になったと思います」

 子どもの頃から「原辰徳の甥」として見られ、上手くて当たり前だと思われながら、菅野は野球に食らいついてきた。中学時代には軟式で県大会優勝、関東大会ベスト8の実績も打ち立てながら、硬式のエリート中学生が集まる伯父の母校では、最後尾から這い上がらなければならなくなる。そんな中でつかんだ東海大相模の背番号1――しかし菅野は甲子園出場を果たすことはできなかった。今の菅野からほとばしる負けん気は、サラブレッドだからこその難しい環境に立ち向かってきた少年時代が育んだものだ。

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