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35歳のプロ野球選手・松田宣浩が
今季も変わらず“熱男”宣言! 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph byHideki Sugiyama

posted2019/02/12 18:00

35歳のプロ野球選手・松田宣浩が今季も変わらず“熱男”宣言!<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

ムネさんが教えてくれたこと。

 この歳になると、若い選手から「いつまでチームの先頭に立って、声出して引っ張るんですか?」って聞かれるんですけど、僕は若い選手が声を出して、ベテランの選手は声を出さなくていいというのは違うと思うんです。プロとして第一線にいるのだから、ユニフォームを着ている以上は元気を出して、体で表現していくべきです。

 それを僕に教えてくれたのが、昨年退団された川崎宗則選手でした。

 2011年にマリナーズに移籍するまでの2~3年、一緒にプレーをさせていただいたのですが、本当にいつも元気でめちゃくちゃ声を出されていて、誰よりも光り輝いていて、存在感がありました。打っているとき、調子がいいときに声を出すことは誰でもできますけど、そうじゃないときでもムネさんは変わらなくてあのままなんです。

 僕の悪いところは、考えすぎるところで、成績が悪くなってくると声が出なくなるときも結構あるんです。でもムネさんは違って、いつも変わらず声を出して若い選手たちを引っ張っていた。こういう人が一流のプロ野球選手なんだなと実感しましたし、僕もムネさんのような選手になりたいと思いながら一緒にプレーをしていました。そのムネさんから、マリナーズへの移籍前に「このあとはマッチに託したよ」という言葉をいただけて。絶対にやってやる!と思ったのをすごく覚えています。今でもムネさんは僕にとってすごく大きな存在です。

若い選手の、ものすごい高い壁に。

 これはみんなから驚かれるんですけど、休日以外は毎日ウエイトトレーニングをしています。きついときもありますが、何十年も必ずウエイトをして、しっかり体に負荷をかけてから試合に臨んでいます。アスリートは体が資本なので、まずは体力を向上することが、技術の向上につながると思っています。

 ただ、こういうことを直接若い選手に伝えることはしていません。ホークスって珍しくて、選手同士で技術やプレーに関して指導する文化があまりないんですよ。僕も先輩方の背中を見て、練習の量や方法、野球への向き合い方を学んできました。だから、これだけ練習をやらないと結果が出ないんだということを、僕も行動で示していけたらと考えています。ただ、今まで僕は野球を辞めたいと思ったことは一度もないし、35歳の今もまだまだユニフォームを脱ぐつもりもありません。ポジションを譲る気もありませんし、若い選手たちにとって、ものすごい高い壁になりたいと思って、野球に取り組んでいます。

 今シーズンも元気いっぱい声を出して、“熱男”らしいプレーをしますので、ぜひ球場にも来て欲しいですね。僕の姿を見たら、皆さんもめっちゃ元気になれると思いますよ(笑)。

松田宣浩

松田 宣浩Nobuhiro Matsuda

1983年5月17日、滋賀県生まれ。小学2年の時に野球を始め、中京高校(現・中京学院大附属中京高校)、亜細亜大学に進学。2005年の大学生・社会人ドラフトの希望入団枠で福岡ソフトバンクホークスに入団。3年目から三塁手のレギュラーに定着。2013年、2017年WBC日本代表。昨年までにベストナイン1回、ゴールデングラブ賞7回を獲得するなど球界を代表する存在に。「熱男」の愛称でファンにも愛される。180cm、87kg。

毎回1名のゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある「美しさ」をあぶり出すBS朝日の番組。ビジュアルだけではなく、精神的、健康的など様々な角度から“肉体に宿る美”を探ります。スポーツ総合誌「Number」も企画協力。

MC:浅尾美和

第42回:松田宣浩(野球)

2月15日(金) 22:00~22:24

日本プロ野球界を代表する三塁手で、侍ジャパンの主力も務めた福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩選手。モットーは、はつらつとしたプレー。「熱男」のパフォーマンスはもうお馴染みとなっています。現在35歳ですが、まだまだ元気。次々と熱い言葉が飛び出しました。

第43回:マンスリースペシャル

2月22日(金) 22:00~22:24

第40回から第42回までに登場した劇団四季の俳優・石橋杏実さん、ゴルフ・三浦桃香選手、野球・松田宣浩選手。第43回は未公開シーンを含む3人の総集編をお届けします。

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