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大泉洋主演映画と日本代表・大西瞳。
アスリートは介助の現場をどう見た? 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2018/12/25 07:00

大泉洋主演映画と日本代表・大西瞳。アスリートは介助の現場をどう見た?<Number Web> photograph by AFLO

リオパラリンピックで、走り幅跳びに出場した時の大西瞳。東京パラリンピックでは、さらなる記録更新を目指す!

「自分らしく生きることを貫いた」

 同作の主人公、鹿野靖明(大泉洋)は幼少の頃、難病の筋ジストロフィーを患い、車椅子と介助がないと生きていけない身体となった。この映画は、そんな鹿野と、彼を支えるボランティアたちをはじめとする周囲の人たちの物語である。

 鹿野は、遠慮会釈なく、はじめはわがままと映るほどに、ボランティアに要求を出す。ときに反発も招く。

 だが、そうした思いは、観ていくうちに、いつしか反転していったという。

「わがままじゃなくて、鹿野さんらしさだなと変わっていきました」

 やがて、自分と近しいと感じるまでに至った。それを端的に、こう表す。

「ふつうに生きること、自分らしく生きることを貫いたのだと思います」

「自分らしく誰もが生きていけるような社会に」

 映画の主人公、鹿野は、自分の人生をまっとうすることを強く望み、実現しようとした。

 大西もまた、自分らしくあろうと行動し、ときに戦いながらパラリンピック日本代表へとたどり着いた。

 鹿野と、大西の足跡は、観る者にあるメッセージを投げかけてくる。

 大西の言葉を借りる。

「自分らしく誰もが生きていけるような社会になれば、と思います」

 観る者に対して、自分らしく生きることの大切さを、誰もが自分らしく生きられる社会の実現の重要性を伝えている。

 映画は、まさに生きる意味を問いかけてくる作品だ。

 そして自らの行動で体現してきた大西は、2020年の東京パラリンピックを視野に入れつつ、こう語る。

「選手としてできることは、メダル争いに絡むことじゃないかと思っています」

 自分らしくあろうとする大西による大いなるチャレンジにも、注目していきたい。

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