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千葉・田口成浩はBリーグ1の陽キャラ。
「イチローさんっぽいことを」
posted2018/10/27 10:00
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph by
B.LEAGUE
Bリーグになってから活発化した移籍市場は、2シーズン目を終えたオフも驚くべき目玉移籍が飛び出した。中でも多くの人に衝撃を与えたのが、田口成浩の千葉ジェッツ移籍だ。
地元出身のフランチャイズプレイヤーとして秋田ノーザンハピネッツで7シーズンを過ごした田口は、チームの顔であり精神的支柱。そのキャラクターも相まって、リーグ全体でも高い人気を誇った。それだけに、今回の移籍は電撃的だった。
Bリーグ1シーズン目のオールスターでは3ポイントコンテストでチャンピオンの栄誉も勝ち取った名シューターの田口。移籍先の千葉でも当然期待は高く、開幕節の川崎ブレイブサンダース戦はスターターとしてコートに立った。
しかし、秋田ではチームの要だった田口も、富樫勇樹や小野龍猛といった役者が揃う千葉では勝手が異なり、ボールを持つ機会も限られる。
石井との激しい定位置争い。
開幕戦は10分7秒の出場で無得点、ベンチスタートとなった2戦目は8分11秒で3得点という結果に終わり、続く第2節の三遠ネオフェニックスとの1戦目はスターターどころか、ベンチに座ったままついに出番は巡ってこなかった。
翌日の三遠戦2戦目では奮起し、23分27秒の出場で10得点を挙げてみせたが、第4節の新潟アルビレックスBBとの連戦では10月20日に行われた1戦目が11分5秒で3得点、翌日の2戦目も12分4秒で無得点と逆戻りしてしまった。
しかも、田口に代わってシューティングガードのポジションでスターターを務めている石井講祐は1戦目で25分10秒に出場して9得点。2戦目は試合の出だしでチームを勢いづける2本の3ポイントを決めるなど、27分39秒の出場時間で14得点という活躍を見せた。
この2試合、千葉はオフェンス力の高い新潟に幾度か詰め寄られながらも、得意のハイスコアゲームで逃げ切り。チームの連勝に石井が貢献した一方で、田口の存在感が薄かったことは否めない。