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渡邊雄太が次に進む道はどこ?
目指すべきNBAと日本代表の試合。
posted2018/07/21 08:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Getty Images
渡邊雄太にとって、熱く、刺激的な8日間が終わった。7月6日から13日まで、ラスベガスのUNLV(ネバダ大ラスベガス)において行われていたNBAサマーリーグに、ブルックリン・ネッツのサマーリーグ・チームの一員として出場した。サマーリーグは、NBA若手選手や、ドラフトされたばかりのルーキー、NBA入りを狙う選手たちが集う登竜門的な大会である。
そのなかで渡邊は、5試合すべてに出場し、1試合平均出場時間24分、9.4点、4.2リバウンド、1.2アシスト、0.8スティール、1.6ブロックを記録した。
当初は控えからの出場だったが、練習や試合でのプレーが認められ、最後の2試合は先発起用されている。上位ドラフト指名選手とマッチアップしたり、ポジションでもウィングの選手からビッグマンまで相手に守り、A10カンファレンス最優秀ディフェンス賞を受賞したディフェンス力が本物であるところを見せた。
攻撃でも、3Pシュートや1対1のドライブイン、あるいはプルアップ・ジャンパーなど自ら得点するだけでなく、味方へのパスなど、幅広いプレーができることを披露した。数字から受ける印象以上に、結果を残した5試合だった。
彼らに劣っているとは思わない。
渡邊自身も、サマーリーグ終了後に、「ドラフトで指名された選手や、NBA1~2年目を経験している選手を相手にする機会はふだんなかなかない。即席チームではあったけれどチームに入ってプレーして、自分自身、彼らに劣っているとは思いませんでした」と、頼もしい感想を語っている。
サマーリーグ・チームのヘッドコーチを務め、レギュラーシーズン中は、ケニー・アトキンソンHCのもとでリード・アシスタントコーチを務めるジャック・ボーンも、「彼はすばらしい1週間を送ったと思う。ここでのプレーで彼の才能に気づいた人たちもいたはずだ。シュート力に加え、ゴールに攻めていたし、とても賢い選手だというところを見せた」と、渡邊を評価した。