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コロンビア戦前後で心境に変化は?
選手たちの発言に見るブレない軸。
posted2018/06/22 17:00
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Takuya Sugiyama/JMPA
2014年ワールドカップ・ブラジル大会。初戦コートジボワール戦での逆転負け、ひとり多い状態ながら得点できずに引き分けた第2戦・ギリシャ戦。そして迎えた1-4で敗れた3戦目のコロンビア戦は、4年間積み上げたものが砕け散り、大会を象徴する厳しい敗戦となった。
「4年前はコテンパンにやられた。その後、アルジェリアやコスタリカがグループステージを勝ち抜けるのを見た。彼らは勝つためにやるべきことを徹底してやっていて、僕らとは逆の戦い方をしていた。
個人的な能力ややりたいこととか、色々あるなかで、一番大事なのはそういうものじゃないと思って、この4年間やってきた。勝つために犠牲にしなくちゃいけないものはあるし、チームが勝つ確率を上げるうえで、自分は何をすべきかというのをテーマに掲げて、4年間やってきた」
ブラジル大会のメンバーだった岡崎慎司はこう話していた。
そして迎えた、2018年ロシア大会。初戦の重要性はどんな大会、相手でも変わらない。その対戦相手がコロンビアというシチュエーション。ブラジル大会メンバーにとっては、否が応でも、燃えてくるものがあったはずだ。
「開き直った強さ」「割り切っていた」
その想いを“リベンジ”という言葉で表現するのは容易い。しかし、リベンジを狙うのはコロンビアというチ―ムにだけではない。何もできず、自身の期待をも裏切った4年前の自分たちに対し、示すべき意地や覚悟があったのだろう。
「またコロンビアと対戦する。何か縁があるんでしょうね。4年前ズタズタにされて、終わったあと僕がピッチに座っていると、コロンビアの選手が寄ってきて、励ましてくれた。もう、ああいう光景や場面は、作りたくない。勝って自分が逆の立場になれるくらいのプレーと結果を求めていきたい」(長友佑都)
「3度目のW杯ということで、僕らはいろんな現実を知っている。最後の、3度目の正直というような、開き直った強さを持ちたい」(岡崎慎司)
「試合前に何か言うこともなかった。ただ毎日毎日、本当にやるだけなので。いくら叩かれても試合はあるし、いくらいいことを書かれても試合はある。結果を出すことにすべてを尽くすだけ。そこで結果を出せなかったら叩かれてもしょうがないと、割り切っていた」(大迫勇也)