プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
高橋ヒロム、スーパーJr.の枠を越えて。
「オレが新日の新しい象徴になる!」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/06/06 16:30
34分を超える激闘は、後楽園ホールの観衆を熱狂させた! 高橋ヒロムが持つカリスマ性は、どこまで伸びるか――。
獣神不在のジュニア界の象徴になれるか?
獣神サンダー・ライガーのいないスーパージュニアを制したヒロムは時代の流れが自分に傾いていることに気付いたのだろう。
「あの人がいない今、元・新日本プロレスのジュニアの象徴の獣神サンダー・ライガーがいない今、その象徴となるのは……このオレだ。
新日本プロレスのジュニア、いや、新日本プロレスの新しい象徴が、この高橋ヒロムだ。間違いない」
ヒロムがこう言い直したのにはわけがある。
それは決してジュニアだけの枠には収まらないぞ、という意思表示だ。
「ジュニアヘビー級の王者として、同時にヘビー級のベルトも巻く」
という以前から描いている夢がヒロムにはあるからだ。
「オレは何も変わってない」
「5年前、ここで語ったことを、今でも覚えているよ。そして、今も同じだ。オレの夢は、IWGPジュニアのベルトを巻き、ジュニアの王者として同時にヘビーのベルトを巻き、(テレビの)ゴールデンタイムで試合をすることだ。
オレは何も変わってない。
オレはあのときのままだ」
前日、リーグ戦でヒロムに敗れたKUSHIDAは「いまのヒロムはオレでも止められなかった」ヒロムの勢いを認めている。