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「大谷翔平のチーズ」は素晴らしい!?
メジャーのほめ言葉はスラングだらけ。
posted2018/04/17 17:30
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
Nanae Suzuki
現地時間の17日(日本時間の18日朝)に本拠地のエンゼルスタジアムで3度目の先発予定の大谷翔平選手。今回はどんなピッチングを見せてくれるのか、ワクワクしている人も多いはずです。
4月8日の試合で6回まで打者を出さないすばらしいピッチングを披露しましたが、その投球内容へのアメリカ人ファンの賛辞はとてもユニークでした。
“Ohtani is so nasty(ナスティ)”
“Ohtani is filthy(フィルスィ)”
などなど……どちらも「大谷はえげつない」という意味ですが、そんな言葉が飛び交いました。
“Nasty(ナスティ)”や“Filthy(フィルスィ)”という言葉は、えげつない、いやらしい、汚いという意味で、日常生活で“You are so nasty.”は「お前、本当に嫌な奴だな」と訳されます。
友人や同僚にこんなことを言われたら、ちょっと、いや、かなり凹んでしまうほど強い意味を持ちます。でも野球の世界ではこういった修飾語が最大級のほめ言葉に変わってしまうのですから、とても不思議です。
汚い褒め言葉にも異なるニュアンスが。
というわけで、メジャーで電撃的な活躍をみせる大谷翔平選手へのアメリカ人野球ファンから送られた言葉、野球スラングなどを日本語訳とともに紹介したいと思います。
前述したように大谷選手の変化球をアメリカ人のファンは“Dirty(ダーティ:直訳は汚い)”、“Nasty(ナスティ)”や”Filthy(フィルスィ)”という言葉を使います。直訳すると、どれも「汚い」とか「いやらしい」という意味ですが、野球英語ではそれぞれ異なる意味合いを持っています。
“Dirty”は打つのが難しいボール。
“Nasty”は打者が予測できないような動きのあるボール。
“Filthy”は“Nasty”を上回るもので、バッターが逃げ出したくなるようなボール。
順番をつけると、Filthy>Nasty>Dirtyになるのでしょうか。今まで何気なく使っていましたが、大谷選手のおかげで違いを知ることができました。