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琉球ゴールデンキングスは何をした?
昨季より1試合の失点が10点も減少。

posted2018/02/13 10:30

 
琉球ゴールデンキングスは何をした?昨季より1試合の失点が10点も減少。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

SFの須田侑太郎は、昨年栃木で日本一まで上り詰めた経験を琉球にも還元している。

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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Naoya Sanuki

 シーズンも後半戦に突入したBリーグで、2月9日時点で最少失点をほこっているのが、琉球ゴールデンキングスだ。その秘密はどこにあるのだろうか。

 象徴的な場面がみられたのが、2月4日の京都ハンナリーズ戦で、第2クォーター(Q)のオフィシャルタイムアウト(TO)が終わった時だった。この時点で、琉球は20-32とビハインドの状態だった。

 負けているときにこそ、チームの本質が問われる。精神的に追い込まれたときに、人の本性が出てしまうように。

 TOが終わり、試合再開に向けて選手たちが散っていくなかで、田代直希が佐々宜央ヘッドコーチ(HC)と話し込んでいた。

 これから試合に出る選手がHCと話し込むのならわかる。しかし、田代はこの時間帯はベンチに座っていた。それなのに、なぜ、HCと話し込んでいたのか。

ベンチにいる時も頭はフル回転。

 田代は、今季最大の26点差で敗れた11月4日のレバンガ北海道戦の後から、スタメンに名を連ねるようになった選手である。プロ2シーズン目を迎える24歳の田代は、あの場面をこう振り返る。

「フォーメーションが1試合のなかでちょくちょく変わっていくので、その確認をしていたんだと思います。いつ出ても大丈夫なように、試合に出ていないときも同じように考えるというか……。ああやって話すことで、そのタイミングでやらなければいけないことを改めて共有できるので。コートに立ったときに、僕だけ他の選手と違うことをしていたら、失点やミスになってしまう。だからベンチにいるときにも頭をフル回転させるんです」

 一方のHCの佐々もこう話した。

「エラそうな言い方をしたら教育みたいな感じになっちゃいますけど、次にむけて準備して欲しいんですね。前もって色々と準備をさせたいという思いがある。やはり予測が大事なスポーツなので、ベンチにいる間も考えて欲しいということです」

【次ページ】 昨シーズンより1試合あたり10点以上失点が減った。

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