プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
王者オカダが誓ったドーム満員伝説。
「幸せの雨」という名の招待状とは。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/01/09 16:30
新たな「オカダ・カズチカ像」をファンに見せつけることはできたのか……。IWGP王者としての試練は続く。
翌日、1面トップで取り上げたのは日刊スポーツだけ。
ニュースや話題に値する興味がわかなければ人は集まらない。
今年、翌日の1面で1.4を扱ったのは関東地区では日刊スポーツ1紙だけだった。夕刊の東京スポーツは残念ながら終面だった。
まだ、オカダの思いには遠く届かない。
「もう一回やろう」とオカダは燃え尽きてしまったような内藤に呼びかけた。
だが、オカダ自身、「オカダvs.内藤」ではまだ物足りないものがあると感じているはずだ。
昨年のオメガ戦を超えられたのか?
オカダはリング・コスチュームをセミ・ショートパンツから長いパンタロンに変えて1.4に臨んだ。オカダなりのIWGP王者にふさわしいいでたちなのだろう。オカダ自身は「刺激を求めた」という。
それはリング上だけに限らない。
往年の名レスラー、リック・フレアーがそうしたように、いい車に乗って、ビシッとした装いで決めて会場入りする。
これはいいことだ。
だが、正直、試合内容では昨年の1.4のケニー・オメガ戦のインパクトは超えられなかった。
「でもオレは、オレのプロレスで全員を満足させて、ハッピーにしてやります。今までは、レインメーカーとして金の雨しか降らせて来なかったが、2018年は、感動の雨、驚きの雨、幸せの雨、いろんな雨を降らせて行きたい」