ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
ブンデス前半戦で走った日本人は?
武藤、酒井、浅野、実は香川も……。
posted2018/01/05 08:00
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph by
Getty Images
1月12日にシーズン後半の幕が上がるブンデスリーガの状況をおさらいしておくと、順位表に昨季ほどの目新しさはない。13勝2分け2敗の首位で折り返したのは王者バイエルンで、2位シャルケに勝点11差の独走態勢に入っている。
第8節のRBライプツィヒ戦から8試合未勝利の大スランプに陥ったドルトムントは、監督交代後の2連勝で3位まで巻き返した。4位はレバークーゼン。RBライプツィヒやホッフェンハイムが大躍進した昨季とは異なり、欧州カップ戦の常連クラブが順当に上位進出を果たしている。
リーグ全体を見てみると、昨シーズンからさらに増えたのは、守備時に5バックに変わる3バックシステムだ。ほとんどの指揮官が、試合状況や対戦相手に応じて4バックとの両立を図っている。基本的に3バックをいじらないシャルケにしても、前線や中盤の構成を頻繁に変えるなど戦いぶりは臨機応変だ。レバークーゼンにも同様のことは当てはまる。
そのレバークーゼンはシーズン前半、2番目によく走ったクラブだ。1試合平均の走行距離は117.564kmで、退場者を出さなかったゲームで走り負けたのは2試合しかない。背景には欧州カップ戦に出場せず、体力の消耗を抑えられている事情があるだろう。
ナーゲルスマン率いるホッフェンハイムもよく走る。
その一方で、チャンピオンズリーグのプレーオフ2試合とヨーロッパリーグのグループステージ6試合と掛け持ちしながら、18チーム最長の走行距離(2021.66km)を記録したのがホッフェンハイム。30歳の青年監督ユリアン・ナーゲルスマンが率いるチームはとにかくよく走る。
ちなみに、2017シーズンのJリーグで最も走ったクラブは、1試合平均114.149kmのサガン鳥栖。今季前半戦のブンデスリーガに当てはめると、114.432kmのハンブルガーSVに次ぐ12番目となる。酷暑の有無など環境の違いを考慮に入れる必要はあるものの、ドイツのクラブがいかに走っているかが窺えるだろう。