【NSBC補講II】 BリーグNo.1経営者のビジネス論BACK NUMBER
No.1経営者が語る、Bリーグの集客。
全国共通の施策+地域ごとの変化球。
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島田慎二Shinji Shimada
photograph byB.LEAGUE
posted2018/01/03 08:00
![No.1経営者が語る、Bリーグの集客。全国共通の施策+地域ごとの変化球。<Number Web> photograph by B.LEAGUE](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/8/a/700/img_8a5206449861e08a94d933cb0ca59540215104.jpg)
レバンガ北海道も、今季大きく成長しているクラブの1つ。雪深い札幌では、冬の集客が正念場なのだ。
秋田、琉球、栃木など、着実に力をつけるクラブも。
一方で秋田ノーザンハピネッツや琉球ゴールデンキングス、栃木ブレックスのように、常に3000~4000人の観客を動員するクラブもあります。
またNBL時代の流れもあり、昨季は帯広や函館など道内各都市でホームゲームを開催していたレバンガ北海道が、観客動員を着実に増やしています。
さらに、島根スサノオマジックはB2からB1に昇格したことで、県民の興味や関心が高まり、さらに応援体制が整ったこともあって数字を伸ばしています。
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ただそういったクラブは一部で、全般的にはまだまだ成長の余地があり、努力を積み重ねていかなければならないのが現状です。
経営者に必要なのは、「捨てる」勇気。
チームがプラス面で大きく化けるために重要な要素は何なのか。
やはり「経営」に尽きると思います。その「経営」は一体どうしたらうまくいくのか、何をしなければいけないのか。
この産業はブースター(ファン)、選手、スタッフ、株主、地域社会、商店街、地元青年団、ファンクラブ会員、地域のバスケットボール協会、行政……とステークホルダーが非常に多く、正しいアプローチをすれば熱く応援していただける反面、やり方を間違えると、悪評の方が先に立ってしまいます。
特にバスケットのようなマイナーなスポーツは、一旦立った悪評を覆すには相当なパワーが必要となります。フォローできるリソースもないのに、ステークホルダーにくまなくアプローチしようとすると、すべて中途半端になってしまい、結果的には全員にそっぽを向かれてしまう。だからこそ、経営者の選択と集中が非常に重要になるのです。
ただ経営者としての経験が少ないと、「あれもしたい、これもしたい」と中途半端になり、結果的には何もできていないというパターンに陥る人が多い。地域社会で生きていくためには「捨てる」勇気も持たなければならないのです。