太田雄貴のEnjoy FencingBACK NUMBER
フェンシング日本選手権の秘密。
ポスターに込められた深い意味。
text by
太田雄貴Yuki Ota
photograph byFJE
posted2017/12/06 08:00
これが噂の日本フェンシング協会制作のポスター! 左がW杯、右が全日本選手権。
代表選手たちにも積極的に競技の説明をしてもらった。
また、お客さんが入ることで、選手たちにオリンピックや世界選手権以外で多くのお客様に観てもらえる機会、すなわち緊張感を得られる舞台を提供することができたこともよかったですし、フェンシング関係者、協会のスタッフにとっても、「自分たちもやればできる、自分たちもこうなれる」という成功体験を得られたことは大きい。
今回、日本代表の選手たちには、大会期間中観客席で声をかけてくださったお客様にはもちろん、そうでないお客様にも積極的に競技の説明をする役割を果たしてもらいました。なかなか自分から知らない人に声をかけることは難しかったようですが、これから社会に出て行く学生にとっては、飛び込み営業を体験してもらうようなもの。貴重な社会経験として、なにかを学んでくれていればいいなと思っています。
会場で集客のデータを取り、次回へとつなげる。
今回は、ご来場いただいた観客の層についてもある程度のデータをとることができました。大会の事業収支も、国からの補助金についてのみならず、スポンサーとの詳細なやりとりなどイベント全体についてきちんと数値化し、記録に残しました。これまではそういった部分でのデータの蓄積がありませんでしたので、一歩前進です。
また当たり前のことですが、大会全体を振り返ってのミーティングもしっかり行いました。業者さんはもちろん、キレキレのダンスと演出で会場の盛り上げに一役買ってくれたFISHBOYこと中田啓之さんをはじめ、大会に関わってくださった方々の多くに出席いただき、改善点を含めてみっちり総括することができた。これもまた大きな一歩です。
細かなことですが、そういったことを丁寧に積み重ねていくことで、来年以降のこの大会をよりよいものにするための準備になりますから。
ではなぜ、集客である程度の成果を出すことができたのか。