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大谷翔平、低年俸でメジャー挑戦?
皆が幸せになる交渉の落とし所は。
posted2017/11/15 08:00
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Nanae Suzuki
北海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手が日本時間の7日、米大手エージェンシーのCAAスポーツ社(筆頭代理人ネズ・バレロ氏)と契約した事実を受けて、米国では会見が行われる前から「SHOHEI OTANIがメジャーにやって来る!」というニュースが大きく扱われた。
たとえば10日午後のMLBネットワーク(メジャーリーグ所有のケーブルテレビ局)の「MLB NOW」という番組では、大谷のメジャー挑戦がトップ・ニュースになった。
「これは言うべき言葉が見当たらないほど、信じられないことだよ!」
と番組内でいささか興奮気味に語ったのはエリック・バーンズだった。バーンズはアスレチックスなどで約10年(ずっとメジャーにいたのは6年ほど)プレーした外野手で、現役時代から饒舌なことで知られている。
「時速100マイルの速球を投げられる上にホームランも打てるんだ。25歳になれば総額2億ドル(約210億円)ぐらいの契約が出来るのに、いったい彼は何を考えているんだ? 身近な誰かが彼の頬を叩いて『目を覚ませ!』って教えてやるべきだよ」
25歳未満の外国人選手との契約金に上限が。
メジャーリーグは昨年のオフ、選手会と新しい労使協定に合意して25歳未満の外国人選手と契約する際の契約金の総額上限を年間575万ドル(1ドル110円換算で6億3250万円。以下同様)までと取り決めた。その時点で田中将大投手がヤンキースと交わしたような7年総額1億5500万ドル(170億5000万円)のような大型契約をメジャー球団と交わすことは不可能になった。
おまけにメジャーリーグの各球団はすでに中南米諸国の出身選手との契約に予算を幾らか費やしており、AP通信などによる既報ではもっとも外国人選手の獲得に年間予算を残すレンジャーズでさえも353万5000ドル(3億8885万円)しか残っていない。
次点が田中将大投手のいるヤンキースで325万ドル(3億5750万円)、3位がツインズの324万5000ドル(3億5695万円)とかなり限定された額しか25歳未満の外国人選手=大谷との契約金に費やせないという。