沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
武豊が見つけたキタサン最強の形。
大阪杯完勝で、凱旋門もGoサイン。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2017/04/03 11:15
有馬記念で敗れたサトノダイヤモンドとの再戦は天皇賞・春になる予定。真の現役最強馬はどっちだ。
休み明けひと叩きの上積みはものすごく大きい。
「年度代表馬となってから最初のレースでしたし、これほどの馬ですから責任を感じています。キタサンブラックで出るレースは全部勝つつもりで乗ります」
馬体重は過去最高の540キロ。冒頭に「完成されたか」と記したが、ピークはもっと先にあるように思われる。
「状態がよかったですし、さらに強くなっていると思いました」
あまりの強さに、北島三郎オーナーは、予定していた年内での現役引退を撤回する意向を明らかにした。これまで、やや消極的な発言をしてきた凱旋門賞参戦に関しても、「みなさんが望んでいるのなら、頑張ってもらいたいと思います」と、含みを持たせるコメントを残した。
古馬の一流馬が、休み明けをひと叩きしたあとの上積みというのは、ものすごく大きいものだ。次走のキタサンブラックには、今回以上のパフォーマンスが期待できる。競走馬は、馬齢を重ねるごとに我慢が利かなくなるのか、かつてのメジロマックイーンのように、距離がもたなくなってくることもあるので怖いのだが、仮にそうなったとしても、状態の上昇ぶんでカバーできるのではないか。
次走は天皇賞・春。その次は宝塚記念というローテーションになる。
武が言ったように、今年も「キタサンブラックの年」になるか、注目したい。