大森「こんな負荷の練習、ガンバではなかった」

　圧倒的な自信だが、確かにネルシーニョ監督のチーム作りは決められた日程通りに淡々と進行していく。スケジュール管理は厳格で「いきなり午前練習がオフになりました」など、そういう変更がないのだ。

　練習メニューもボールを使い、動きながらのもも上げなどのしばりを入れ、負荷をかけている。ガンバから移籍してきた大森は「こんなに負荷がかかる練習をガンバではしたことがない。しかも、みんな真面目で100％の力をだしてやっているので、自分も体がけっこうしんどいですね」と驚いていた。

　しっかりと補強を行い、キャンプでフィジカルのベースを上げる。それ自体はどこのクラブもやっていることだが、質が違うのだ。たとえば、リカバリー能力まで考えてメニュー作りをしている監督がどのくらいいるだろうか。

　試合ですばらしいプレーができるか否かは、日常生活の過ごし方にも起因する。日頃からプロとして練習前後に、自分が何をすべきかを考え、実行する。リカバリーもそのひとつだ。そうした小さなことの積み重ねがプレーの質の差になって表れてくる。ネルシーニョ監督はそれを理解しているからこそ、選手にリカバリーを含めた自己管理を徹底させている。

順当ならば、神戸は優勝争いに絡んでくる。

　おそらくスタートで大きく躓かない限り、神戸は優勝争いに絡むだろう。昨年の2ndステージで11勝した経験が、自信となって生きている。柏から移籍してきた田中もその自信を感じているという。

「昨年、2ndで連勝している時は負ける気がしない状態でサッカーをしていたと思います。それを忘れずに開幕から出していくことができれば、波に乗れると思います」

　移籍してきた選手、既存の選手すべてネルシーニョ監督の思いと同じだ。

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