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優勝争いでもクロップに批判の声?
リバプールは“雑音”を消せるか。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2017/02/04 11:30

優勝争いでもクロップに批判の声?リバプールは“雑音”を消せるか。<Number Web> photograph by Getty Images

チェルシー戦後、クロップはトリックFKを決めた相手DFダビド・ルイスと談笑するなど、相変わらずバイタリティに満ちあふれている。

リバプールに必要なのはクロップよりもコンテ!?

 プレミアの指揮官を務める人間は、結果商売の中でストレスの塊のようなイメージがつきまとうが、クロップは一味違う。

 無論、勝ち点を落とした試合後には渋い表情で報道陣の前に現れるが、いざ話を始めればサッカーへの愛情とユーモアのある個性が自然と顔を出し、当人にも聴衆にも笑顔が浮かぶ。会見後、報道陣の間で「これだから惚れずにはいられない」という調子の意見が聞かれたことは幾度もある。

 そんなクロップに対して「地獄の1月」の間はごく一部のファンから不信任の声が囁かれた。声の主たちがどこまで本物のサポーターなのかは怪しいが、国内紙で目にした意見には「リバプールに必要なのはクロップではなく、コンテのような監督」というものもあった。

過労を避けるため、医療スタッフが意見すべき!?

 とはいえ、コンテはチェルシーを蘇生させたとはいえ、大方のチェルシー・ファンにとって“嬉しい驚き”だった。その1人である筆者も、昨夏時点で新指揮官としてクロップとコンテのいずれかを迎え入れられる状況だったとすれば、クロップの就任を望んでいただろう。

 クロップの大きな魅力は、求心力の高さである。前任地のドルトムントでは香川真司らとの間に師弟愛を築き上げ、それベースにチームを構築した。実際にリバプールでも、不可欠な攻撃のピースとなっているフィリペ・コウチーニョが新たに5年契約に合意している。

 コウチーニョの契約更新は、主力が「クロップ流」に浸透している何よりの証拠だが、メディアではクロップのサッカースタイルが失速の元凶とも記されている。「選手の過労を避けるため、メディカルスタッフが監督に意見すべきでしょう」とする医療専門家のコメントが紹介され、リーグトップの平均スプリント数や平均走破距離が疲労の原因としても指摘されている。

【次ページ】 今季の負傷者は昨季に比べれば、大幅に減少している。

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