野球のぼせもんBACK NUMBER
高橋純平、ミギータ、五十嵐、松坂。
ソフトバンク復権、重責を担う4人。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2017/01/04 07:00
2016年唯一の登板となった楽天戦で炎上した松坂。プエルトリコでのウインターリーグ参加で往年の球威は戻っているのか。
登板なしに終わった高橋純平は投球フォームを矯正。
ホークスには投打ともに、楽しみな若鷹がいる。
投手では高橋純平に注目したい。ドラフト1位で入団したルーキーイヤーは「一軍で1勝」の目標を掲げるも一軍デビューすら叶わなかった。ただ、じっくりと助走をとったからこそ、楽しみが増えた。
1年目シーズンが終わった秋季キャンプでは、見違えるような姿を見せた。
まず投球フォームが変わった。高校時代からインステップしていた左足を、佐藤義則一軍投手コーチの指導の下で矯正に取り組んだ。初日はマウンドのプレートからホームベースに向けて真っすぐ白線を引き、それを目印にして左足を下ろす位置を体に染みつけさせた。ただ、わずか数日後にはその白線は消されていた。
「誰が見てもいいピッチャーだよ。飲み込みが早いしな。やっぱりモノがいい。見ていて楽しいよ」
実戦機会が多くない中でも最速154キロをマーク。
また、同時に投手プレートの立ち位置も変更した。これには高橋も手応えを感じている。
「ずっと一塁側を踏んでいました。対角線で右打者の内角に投げやすいようにするのが狙いでしたが、外角のコントロールがアバウトになっていました。だけど、投げるのが多いのは外角です。三塁側に変えて投げやすくなりました。見える景色から変わりましたね」
実戦機会が決して多くなかった1年目も最速は154キロをマーク。困った時でもカーブなどの変化球で簡単にストライクが取れるのも実戦向きだ。
ただ、年間通しての先発ローテ入りへは体力面の強化という課題が残っている。1月の自主トレの過ごし方がより重要となるだろう。
打者では、最近興味深いニックネームが定着しつつある真砂勇介が楽しみだ。