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平昌五輪、フィギュアは昼間開催?
米TV局の放映権問題は2020年も。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byJMPA
posted2016/11/13 07:00
羽生結弦が金メダルを獲得したソチ五輪のフィギュアは、日本時間で深夜開始だった。放映権と時差は、商業化された五輪が抱え続ける問題だ。
平昌と同じく、東京五輪でも無理難題な競技日程か。
10時から試合が始まるとして、公式練習はいつ実施することになるのか。試合までどう整えていくのか……。
むろん、選手すべて同条件だから、不公平であるわけではない。ただ、競技そのものから来る要請ではない理由で、無駄に選手に負担をかけることになるのは否めない。現場にいる人からすれば、違和感があるのは当然だ。
先月、来日したIOCのバッハ会長の言葉を思い出す。
「すべての運営の中心にアスリートを置く必要があります」
実態とはあまりにも大きな乖離がある。
選手第一とは言いつつ、同じくアジアで行なわれる東京五輪でも、その言葉とはかけ離れた競技スケジュールが組まれることになるのだろう。