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最高の錦織圭は「波のない湖面」。
ツォンガ戦敗因はギラギラの欠如?
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byAFLO
posted2016/11/04 11:40
最新のランキングで、ツォンガは世界13位。決して弱い相手ではないが、錦織圭にとっては残念な敗退となった。
来週末には、すぐにファイナルズが開幕する。
モチベーション、自分への期待は、ともすれば重圧となるため、適度なリラックスも必要だが、内面をかき立てる材料が乏しければ気持ちは盛り上がらない。ランキングは確かに大事だが、それをモチベーションとするのは錦織らしくない。無理矢理、モチベーションの源を探り、それくらいしか材料がなかったというのが実情ではないか。
その点では対戦相手との間に大きな開きがあった。
格下に負けることがほとんどなくなった錦織だけに残念な敗退だが、この苦味はすぐに払拭できるのではないか。来週末にはツアー・ファイナルズが開幕する。
「ストロークを調整して、1週間あるので、まずは休んで、練習をしっかりして、調子を上げていけるようにしたいと思います」
と錦織は前を向く。試合が続いただけに、調整期間ができたことはプラス材料と言える。目標にしてきたシーズン最終戦、それまで、いい時間を過ごしてほしい。