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史上初となる4ループをついに試合で!
羽生結弦、新シーズンの抱負を語る。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byKyodo News
posted2016/09/17 11:30
公開練習にてコーチのブライアン・オーサーと話し込む羽生。公開練習での4ループ発表に、世界中のフィギュアメディアが沸いた。
新プログラムでは史上初となる4ループに挑む。
初日にメディアに公開した新プログラムは、SPがジェフリー・バトル振付によるプリンスの音楽を使った『レッツゴー・クレイジー』。アップテンポの音楽で、羽生ならではの体のキレの良さを強調した振付である。
シェイリーン・ボーン振付のフリーは、久石譲の音楽を使用した『Hope and Legacy』というタイトルで、SPと対照的な伸びやかな動きを強調したプログラム。
今シーズンはいよいよSPとフリーの両方に4ループを組み込み、SPで2度、フリーで4度、合計6度の4回転という、限界に挑む構成を予定している。
4ループは、これまで羽生自身が何度かアイスショーやエキジビションなどで成功させてきたものの、公式試合で成功すれば史上初の快挙となる。
その日はまだ靴を新しくして間もない影響もあり、体調も万全ではないとしながらも、何度か4ループを成功させた。
本番で必ず跳べるジャンプを!
共同会見で4ループについて聞かれると、羽生はこう答えた。
「(成功率は)まだ50%くらいですかね。自分の感覚では。跳べているときは、すごくきれいに跳べていたと思います」
だが実際に本番で成功するかどうかとなると、まったく違う話であることを強調する。
「ソチオリンピックシーズンの4サルコウだって、練習では90%から70%くらい降りていたジャンプではあったのに、跳べた試合は少なかった。その意味でも、試合のときに跳べるジャンプというのをしっかり作っていかなくてはならないなと思っています」
試合に入れるということは、跳べないと意味が無い、と羽生。
「初戦からしっかりいれていく。試合に出たら、また課題は絶対出てくる。今回ループを入れてどういうふうに思ったかということをプラスアルファして、練習に打ち込んでいけたらと思っています」