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熊本入りした植田直通の涙と行動力。
小笠原「何でもする」に背中を押され。
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byKashima Antlers
posted2016/04/26 11:20
リオ五輪代表でも不動のセンターバック。その真っ直ぐな性格と強靭な肉体は熊本で培ったものだ。
敗戦に見せた、誰よりも悔しそうな顔。
1人のプロ選手として、まずやるべきはサッカーで結果を残すこと。被災地支援活動をすることで本業が疎かになったら、誰も喜ばない。それは、植田本人が強く認識している。だからこそ、熊本から戻って最初の試合となった4月24日の柏レイソル戦で0-2で敗れたとき、誰よりも悔しそうな顔をしていたのが彼だった。勝てば首位浮上の可能性もあった一戦での、痛恨の完封負け。ただし、首位・浦和レッズとは勝ち点3差の3位。直接対決もまだ残されている。
次こそ、良い報告を――。試合後、無言のまま取材エリアを過ぎ去り、駐車場へと向かう熊本男児の背中からは、自分自身へのふがいなさと、次戦への闘志が溢れ出ていた。