古賀稔彦の名言
素の自分……体力もない、技もない、ただ柔道着を着ただけの自分がそこにいた。
古賀稔彦(柔道)
バルセロナ五輪の本番10日前、吉田秀彦との練習中に左膝じん帯を負傷。出場を危ぶまれる怪我をおして強硬出場し、見事金メダルを勝ち取った。4年後のアトランタ五輪では腰の怪我で得意の一本背負いができないという状態だったが、「僕は、心技体の一個一個が100%じゃなくて、3つで100という考え方を持ってるんで、体と技が10ずつしかなかったら、残り80%は気力でカバーしようと思ってた」と、決勝に駒を進めた。「試合開始から2分ぐらい経ったとき、消極的だということで、相手に反則がいくつか与えられたんですよ。そのとき、あ、楽勝だな、あとはなんとか相手の攻撃を凌げばいいやという気持ちになったんです。そしたらその途端に緊張感、気力がなくなって、素の自分……体力もない、技もない、ただ柔道着を着ただけの自分がそこにいたんですよね」。結局、判定で敗れ、銀メダルに終わった。
Number509号(2000/11/02)
- << 前の名言
- 次の名言 >>
古賀稔彦の最新記事

オリンピックPRESS
体重差95キロ「気を抜いたら殺される」五輪メダリストが語った“柔道のシビアな現実”…それでも阿部一二三が“無差別級”に挑んだ「本当の理由」
布施鋼治Koji Fuse
柔道
2025/05/03

オリンピックへの道
「50キロ以上の体重差」でも…角田夏実と阿部一二三の“体重無差別”挑戦はなぜ熱狂を生んだ? 軽量級人気選手のコメントに共通した“ある言葉”
松原孝臣Takaomi Matsubara
柔道
2025/05/02

ラストマッチ
<現役最終戦に秘めた思い(19)>海老沼匡「優勝で果たした古賀稔彦との約束」
鈴木忠平Tadahira Suzuki
柔道
有料
2021/08/11
