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高松宮記念は「怪物」の姉が怖い。
前が競れば、後方一気が届く気配。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2016/03/26 08:00

高松宮記念は「怪物」の姉が怖い。前が競れば、後方一気が届く気配。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

今回は戸崎圭太に乗り替わって挑むウリウリ。皐月賞で話題のマカヒキとは全姉弟だ。

前が削りあえば、後方からの差し切りが届く展開に。

 これらが前でガリガリやり合っている間に脚を溜め、最後にズドンとまとめて差し切りそうなのはアルビアーノ(牝4歳、父ハーランズホリデー、美浦・木村哲也厩舎)だ。昨年、無傷の3連勝でNHKマイルカップに臨み、2着に惜敗。その後、2つの負けを挟んでスワンステークスを勝ち、牝馬離れした強さを改めて見せつけた。マイルチャンピオンシップで5着に敗れたのは、ベストよりやや距離が長かったせいか。初のスプリント戦となった前走のオーシャンステークスは、直線で前が詰まってまともに追えなかったので、「なかったこと」にしていい。名手クリストフ・ルメールが、同じミスを繰り返すことはないだろう。

 この馬と一緒に後ろから飛んできそうな気配がムンムン漂っているのはウリウリ(牝6歳、父ディープインパクト、栗東・藤原英昭厩舎)だ。1200mから1800mまで勝ち鞍があるが、最も安定しているのは1200m。ここと同じコースで行われた昨年のCBC賞では、実質トップハンデの55.5キロを背負いながら、馬群を縫うように抜け出した。何より、先日弥生賞を勝った「化け物」マカヒキの全姉という爆発力のある「血」が怖い。終わってみれば、「また金子真人オーナーの所有馬だ。またノーザンファームの生産馬だ」と呟くことになりそうな気が、少なからずしている。

 末脚の切れではウキヨノカゼ(牝6歳、父オンファイア、美浦・菊沢隆徳厩舎)やエイシンブルズアイ(牡5歳、父ベルグラヴィア、栗東・野中賢二厩舎)も負けていない。

 スノードラゴン(牡8歳、父アドマイヤコジーン、美浦・高木登厩舎)の底力にも、また、ダンスディレクターの回避によって繰り上がり出走になったブラヴィッシモ(牡4歳、父ファストネットロック、栗東・須貝尚介厩舎)の運にも魅力を感じる。

好天で良馬場になればスピードも切れも生きる。

 と言っているとキリがないので、このあたりで結論。

◎ウリウリ
○ミッキーアイル
▲アルビアーノ
△ハクサンムーン
×ローレルベローチェ
注ブラヴィッシモ

 今のところ、予報によると天気がよさそうなので、スピードも切れも生きる良馬場になりそうだ。

【次ページ】 ドバイには世界ランキングトップのドゥラメンテが。

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