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ドイツ時代とは心境がまったく違う!
岡崎慎司がプレミアで得た境地とは?
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byTomoki Momozono
posted2016/03/17 18:00
ドイツでは2年連続2桁得点、日本代表では歴代3位の47得点の実績を持つ岡崎。快進撃のレスターでも、あくまでも得点を狙う。
いまの岡崎を支える“野心“。
「プロになって10年が経ち、ようやくストライカーが持っていなくちゃいけない心構えを持てた」
2016年1月に話した際、岡崎は力強く、まっすぐに語った。それはプレミアリーグへ来たからこそ立てた境地だった。
「チームの勝利よりも、ゴール」を願う岡崎は、「とことん点を獲るヤツには謙虚さはいらない」という。
日本人選手が欧州で生き残るために重要な武器と言われている献身性や万能性ではなく、結果だけを追い求める岡崎。2013年夏、シュツットガルトからマインツへ移籍する際にも、「ストライカーとしてエゴイズムの重要性」について語っていたが、当時にはなかった“野心”が今の岡崎を支えている。
世界最高峰と言われるプレミアリーグの首位に立ち、奇跡を起こそうとしているチームで、「やっぱりゴールしかない」とストライカーの本質的な壁を前に奮闘する日本代表のエースストライカー。その進化の軌跡を岡崎の言葉を重ねながら描いた原稿をNumber898号に寄稿した。
なぜ、どのようにして、岡崎の心境は変わっていったのか?
その姿から、日本が世界で勝つために必要なことが伝わってくる。