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マンUよ、早くモウリーニョ招聘を。
堕ちた名門に必要なのは即効性!

posted2016/02/27 10:40

 
マンUよ、早くモウリーニョ招聘を。堕ちた名門に必要なのは即効性!<Number Web> photograph by AFLO

ファンハールは、マンUでの契約が終わったら監督を引退すると語ったこともある。

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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 ルイス・ファンハール率いるマンチェスター・ユナイテッドを眺めるのは、マウリッツ・エッシャーの錯視画を眺めるようなものだ。見方によって、上昇しているようにも下降しているようにも思える。目を凝らせば同じ所を回っているだけのよう。

 違いは、ファンが何度見ても感心して唸るエッシャーの版画に対して、ファンハールのマンUにはサポーターが不満の声を上げることか。

 2月18日にELでのベスト32第1レグでミッティランに敗れると(1-2)、お膝元の『マンチェスター・イブニング・ニュース』紙でさえ「監督交代」を見出しで訴える状態。地元紙が代弁するファンの心境としては、CLグループステージ敗退によって参戦するはめになった大会で、冬のリーグ中断期で「冬眠中」であるはずのデンマーク勢に敗れた屈辱は堪え難いものがあるのだろう。

 指揮官は、その4日後にFAカップ戦でシュルーズベリーを下し(3-0)、「非常に良いリアクションだ」と立ち直りを強調した。だが、その「リアクション」も今季だけで少なくとも5回目だ。ファンは、もはや本格的にチームが上向くことを信じられなくなっている。まして、相手が3部リーグで残留争いに巻き込まれている明らかな格下だったとなれば尚更だ。

 同時に、ファンハール体制下での「過去最低」はミッティランとの試合で既に10回以上更新されたことになる。プレミアリーグでは26節を終えてで5位につけていても、マンUファンの目には、チーム像が堂々巡りどころか下降線を辿っているように見えているに違いない。

ファンハール本人も「楽になりたい」のでは?

 ここまで来ると、中立的な立場でも監督交代は妥当な選択肢であるように思える。当のファンハール自身が「楽になりたい」と感じ始めている節さえある。

 数ある「最低」の1つとなった1月後半のサウサンプトン戦(0-1)後に「ファンの期待には応えられそうもない」と吐露した姿は、威厳の塊のようだった就任当初とはまるで別人。解雇説を伝える報道陣に対しては「失礼千万」と怒りを露にしたりもするが、肝心の試合中は闘志が萎えてしまっているかのようだ。

 マンU2年目のファンハール像として、クリップボードを片手にベンチで項垂れる姿が真っ先に思い浮かぶようになっているのは筆者だけではないだろう。

【次ページ】 モウリーニョ招聘を急かすメディアも。

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