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バルサBが選んだ「育成より残留」。
25歳の選手を獲得して若手を放出!?

posted2016/01/21 10:30

 
バルサBが選んだ「育成より残留」。25歳の選手を獲得して若手を放出!?<Number Web> photograph by AFLO

トップチームは現在リーガで2位。世代交代が喫緊の課題ではないという余裕もサブチームの扱いに影響したか。

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工藤拓

工藤拓Taku Kudo

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 1月4日、FIFAがバルセロナに科した1年間の補強禁止処分が終わりを迎えた。

 トップチームからベンハミンまで、同日クラブが新たに登録を申請した選手は76選手にのぼる。そのうちの2人、昨夏トップチームに加入したアルダとアレイクス・ビダルは2日後の同6日に行われた国王杯エスパニョール戦で待望のデビューを飾った。しかし下のカテゴリーには、彼ら以上に長い間公式戦でプレーできない境遇に置かれてきた選手が何人もいる。

 バルサが未成年の国際移籍違反を訴えられるきっかけとなった韓国人FWイ・スンウは、その一人だ。1月6日に18歳の誕生日を迎え、晴れて77人目の新規登録選手となった彼は、同月16日にフベニールAの一員として1098日ぶりに公式戦のピッチに立った。

 この試合には、同じく規約違反で資格停止となっていた韓国人MFパク・スンホ(18)、フランス人FWテオ・チェンドリ(18)も出場していた。彼らはイと共にFIFAから違反の対象とされた9選手の中で、現在もバルサに残っている数少ない選手だ。久保建英を含めた他の6選手は国際移籍が可能となる18歳(EU国籍所有者のEU内移籍は16歳からOK)を迎えることなく帰国を余儀なくされている。

 残った者と残れなかった者。両者を隔てたのはFIFAの制裁が下されたタイミング、言い換えれば「いつ生まれたか」という本人にはどうしようもない要素だった。

バルサBが、なぜか高齢の選手を獲得?

 昨季6シーズンぶりにセグンダB(3部相当)へ降格し、今季も下位に沈んでいるバルサBについても、今回の補強解禁に合わせて改革に乗り出した。

 アルダやアレイクスと同じく、1月まで公式戦でプレーできないことを承知で昨夏に加入したGKジョキン・エスキエタ(19)とFWダニエル・ロメラ(20)に続き、締め切り時点で既にクラブは5人の選手と新たに契約を結んでいる。その顔ぶれはいたって特徴的だ。

 例えば、この冬7人目の新戦力となったアルベルト・ペレア。ラージョ・バジェカーノ時代にプリメラ(1部)でのプレーも経験している25歳のサイドアタッカーを獲得した理由は、近い将来にトップチームの戦力となると見込んでのことではない。バルサBと同じセグンダBグループ3のオロットにて、今季ここまで15試合出場9ゴールという結果を出していたからだ。

【次ページ】 将来性よりも、目先の降格におびえるバルサB。

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