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「由規のコネ入団」と言われた貴規。
BCで急成長、来年もトライアウトへ。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byGenki Taguchi
posted2015/11/25 10:30
今季所属した福島では23盗塁、30本の二塁打を放つなど走力でも能力を示している。
「もし、オファーがなければ来年も……」
貴規は感慨深げに振り返る。
「本当にみんなが応援してくれたのが嬉しかったというか。期待を裏切らないためにもやるしかないな、と。それだけでしたね」
トライアウトでは4安打と、野手で最も快音を響かせた。守備ではパフォーマンスを発揮する機会にさほど恵まれなかった故に、スローイング難を払拭させるだけのアピールができたかといえばそうではなかっただろう。
結果的にNPBから声はかからなかった。トライアウトで貴規が、「もし、オファーがなければそうなると思います」と述べていたように、現時点で来季も福島ホープスでプレーすることが濃厚である。
NPB復帰のチャンスが潰えたわけではない。もう1年、自身を鍛え直せると思えば、下を向くことなく精進できる。
まだ22歳。未熟なくらいがちょうどいい。