野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
開幕直前恒例!MLBマニア3人の、
新外国人レビュー2015(セ編)。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byGetty Images
posted2015/03/27 11:55
「腹で投げる」と言われるマイク・ザガースキー(広島)。メジャーでは4球団を渡り歩き、実働5年で1勝0敗、通算防御率は7.05。
ヒゲが無いとパワーが無くなっちゃう投手なのか!?
●アーロン・ポレダ(読売巨人軍) 投手 推定年俸6500万円
Tessy 「続いて同じくレンジャースから獲得したポレダは28歳。身長198センチの大型左腕。最速166kmが出るとも言われている速球派です」
Toyo 「この人もヒゲだったんだけど……やっぱり剃っちゃってます。往年の名門校サンフランシスコ大学から、本当に久しぶりのドラフト1巡目指名でホワイトソックスに入団した選手でしたけど。さらには救援専門なのに開幕ローテ入りだとか。大丈夫ですかね……」
Tomo 「こちらも速球は90マイル後半を叩き出すんですけどね。ホワイトソックスからジェイク・ピーヴィーとのトレードでSDに行って、制球難を克服するためにリリーフに転向しました。 スピードを抑えてコントロールを重視するようにスタイルを変えて良くなったのですが、武器になる変化球を持っていないため低めに集めて打ち取るピッチングです。元来左のリリーフですから、山口と同じような役割を期待したいところなんですけどね」
Tessy 「開幕2戦目あたりに投げるらしいですから、今年の巨人投手陣の台所事情は厳しそうですね。でも、マイコラスとは違ってオープン戦ではスピードがある一方、制球も安定していて好評価でした。意外とやりそうな気がしますね。ただ、2人ともヒゲ剃って異様にピカピカですからねー。パワー無くなっちゃうかも」
●マリオ・サンティアゴ(阪神タイガース) 投手 推定年俸 1500万円+出来高
Tessy 「マートン、メッセンジャー、ゴメス、呉昇桓と優良外国人で枠がいっぱいの阪神が第五の外国人として3月に緊急獲得した右腕です。この人は一昨年のWBCでプエルトリコ代表として先発し、日本の三連覇を阻止した投手ですからね。まぁ、本当にそれだけの投手みたいですが」
Tomo 「あの試合、日本の打線に対して4回1/3を2安打無失点と抑えたことで、すごい投手なんじゃないかと思われている方もいるようですが、ドラフトでは2005年にロイヤルズが16巡目で、メジャー経験はなし。2011年の後半にはAAAまで上がっていますが、翌年には韓国リーグに移籍して6勝3敗防御率3.40で退団。WBCの2013年時はマイナー契約でドジャース傘下でした。スタッツを見ても、目を引くのはフォアボールの数に対してのデッドボールの多さぐらい」
Tessy 「この人の投球時の写真を見ますと、投げるとき目を瞑って投げているっぽいです。150kmを超える球速でこれやられたらバッターは怖いでしょ。『見てないんじゃないの?』疑惑は獲得を決めた中村GMに対しても同じで、正直『あの4回1/3イニングだけを見て獲っちゃったんじゃないの?』 という疑念の目はどうしたってなくなりません」
Toyo 「……しかも、そのWBCの活躍で肘痛めちゃって、トミー・ジョン手術を受けたんですよね」
Tessy 「報道では高速シンカーがかなり武器になりそうとか、来日時のメッセより上とか出てましたけどね。中村GMはハッキリとバックアップ要員としての獲得を明言していて、スポーツ紙では『獲らなければ獲らないで文句を言われる。獲ったら獲ったで文句を言われる。無理やり獲ったわけじゃない、安価だから!』と熱くなってましたね。これはもう活躍する活躍しないじゃなくて、なんであの時(WBC)に日本打線は打てなかったんだろうという、今更ながらモヤモヤを思い起こさせてくれます……」