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斎藤佑樹の方向性は間違っている!?
近年最好調のエンジンの活かし方。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2015/02/25 16:30
ここまでプロ4年間の成績は13勝16敗、防御率3.66。5年目のシーズンで飛躍なるか。
エンジンの調子はいいのだから、後はチューニング!
ただ、チューニングに完成はない。
体の成長や、その日の体調、もっと細かく言えば、その日の天候によっても微調整を繰り返さなければならない。そもそも斎藤が同世代の中でここまで勝ち上がってきたのは、その調整力だったはずだ。
いずれにせよ、心臓部であるエンジンの調子は近年になくいい。今の斎藤に適した最高のチューニングさえできれば、斎藤が活躍できる場はきっとある。
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だが、それは口で言うほど簡単なことではない。
斎藤も「試合で投げていかないと」と話すように、その微妙なさじ加減は「実戦」と「調整」をひたすら繰り返すことでしかつかむことはできない。
チーム内で競争の真っ只中にいる今の斎藤に、時間的余裕はない。少ないチャンスで結果を出しつつ、最高のチューニングを行う。2015年の斎藤がどうなるかは、開幕までにその作業をどれだけ詰めることができるかにかかっている。